「北海道で狩猟免許を取りたいけど、何から始めればいい?」——そんな方に向けた記事です。
「試験って難しいの?」「費用はどれくらい?」「北海道の試験日程はいつ?」——調べれば調べるほど情報がバラバラで迷いますよね。
この記事では、狩猟免許の種類・取得の流れ・費用・北海道固有の試験日程と申込方法を初心者向けにわかりやすくまとめました。北海道で狩猟を始めたい方が迷わず行動できるよう、必要な情報をすべて網羅しています。
北海道の狩猟事情:北海道はエゾシカとヒグマの被害が全国で最も深刻な地域です。エゾシカは推定生息数が約72万頭(2023年度推定)に達し、農林業被害額は年間約40億円超。わな猟・銃猟ともに担い手が強く求められています。
| 試験の実施 | 年複数回(前期6〜8月・後期11月〜2月の2ブロック制) |
| 受験料 | 5,200円(北海道収入証紙)/ 一部免除者3,900円 |
| 申込方法 | 電子申請または郵送のみ(窓口受付なし) |
| 猟友会 | 一般社団法人 北海道猟友会(TEL: 011-747-2006) |
北海道 の2026年度(令和8年度)狩猟免許試験 日程
| 回 | 日程 | 会場 |
|---|---|---|
| 前期 | 2026年6月27日〜8月(地域により異なる) | 全道の振興局管内ごと(札幌・函館・室蘭・帯広・釧路ほか) |
| 後期 | 2026年11月〜2027年2月7日 | 同上(例:函館は12月6日、室蘭は12月6日・2月7日) |
※ 北海道は試験日ごとではなく期ごとの事前申請制です。前期分(4月30日〜5月14日)は受付終了、後期分は2026年9月10日(木)〜9月24日(木)が事前申請期間。全道の日程・会場一覧は道庁の受験案内(例年4月中旬公表)で確認できます。
→ 全国47都道府県の試験日程・実施回数まとめで他県と比較できます
狩猟免許と猟銃免許の違い
狩猟に関連する免許は大きく2種類あります。最初に整理しておくと理解がぐっとスムーズになります。
| 免許の種類 | 内容 | 管轄 |
|---|---|---|
| 狩猟免許 | 野生鳥獣を捕獲するための免許。わな・網・銃など猟法ごとに分かれている | 都道府県知事 |
| 猟銃所持許可(猟銃免許) | 猟銃(散弾銃・ライフルなど)を所持するための許可。難易度はやや高め | 公安委員会 |
ポイント:銃を使わないわな猟・網猟を始めるなら、必要なのは狩猟免許だけです。猟銃所持許可は不要なので、ハードルは思ったより低いです。
狩猟免許の種類(4種類を比較)
狩猟免許は鳥獣保護管理法に基づき4種類あり、それぞれ使える猟具が異なります。取りたい免許の種類によって試験内容も変わります。
| 免許の種類 | 使える猟具 | 難易度 | 初心者向け度 |
|---|---|---|---|
| わな猟免許 | くくりわな・箱わなど(12種) | ★☆☆ | ◎ 最もおすすめ |
| 網猟免許 | むそう網・はり網など(4種) | ★☆☆ | ○ |
| 第一種銃猟免許 | 散弾銃・ライフルなど(火薬銃) | ★★★ | △ 猟銃所持許可も別途必要 |
| 第二種銃猟免許 | 空気銃(エアライフル) | ★★☆ | △ |
初心者にはわな猟免許がもっともおすすめです。北海道ではエゾシカの食害が深刻で、わな猟の担い手は特に求められており、農家・農協からの協力も得やすい環境があります。「いつかは猟銃で大物を」と考える方は、熊ハンターまでのロードマップも参考にしてみてください。
🦌 北海道で狩猟できる主な動物
※ 狩猟鳥獣は環境省が全国共通で指定。ただし都道府県により捕獲禁止・制限がある場合があります。事前に県の担当窓口にご確認ください。
北海道の試験日程・申込方法
北海道の狩猟免許試験は、他の都府県と異なる独自の仕組みがあります。受験前に必ず確認してください。
試験は年2回・事前申請制
北海道では前期(6〜8月頃)と後期(11〜2月頃)の年2回試験が実施されます。また北海道独自の「事前申請制」を採用しており、申請時に試験日・会場が割り当てられます。当日飛び込みでの受験はできません。
| 区分 | 試験時期 | 申請受付期間(目安) |
|---|---|---|
| 前期 | 6〜8月頃 | 4月下旬〜5月中旬 |
| 後期 | 11〜2月頃 | 9月上旬〜9月下旬 |
注意:北海道は広大なため、試験会場は全14の(総合)振興局ごとに異なります。申請先はお住まいの地域を管轄する振興局 保健環境部 環境生活課です。正確な日程・会場は毎年更新される公式案内で確認してください。
申込方法
- 申請方法:電子申請または郵送のみ(窓口受付は原則なし)
- 受験料:5,200円(北海道収入証紙で納付)/一部科目免除者は3,900円
- 必要書類:申請書・住民票・医師の診断書・写真・収入証紙
- 公式案内:北海道庁「狩猟免許試験のお知らせ」(外部サイト)
取得までの流れ(ステップ解説)
狩猟免許取得には試験への申し込みから合格・登録まで、おおよそ以下の流れが必要です。
- 試験日程・申請受付期間を確認する
前期・後期のどちらを受験するかを決め、申請受付期間内に手続きします。受付期間を過ぎると次の試験まで半年待つことになるため注意。 - 事前申請→試験日・会場の割り当て
北海道は事前申請制です。申請後、管轄の振興局から試験日と会場が通知されます。 - 申込書類を準備・提出する
住民票・医師の診断書・写真・申請書と受験料(5,200円分の北海道収入証紙)を郵送または電子申請で提出します。 - 狩猟読本で自習 or 事前講習会に参加する
北海道猟友会が事前講習会を実施しています。参加すれば試験範囲がほぼカバーでき、独学に不安な方におすすめです。講習会の内容・申し込み方法は狩猟免許の初心者講習会とは?で詳しく解説しています。 - 試験当日:知識試験・適性試験・技能試験
午前に知識試験・適性試験、午後に技能試験(実技)が行われることが多い。 - 合格通知→狩猟免状交付
合格後、免状交付手数料(1,800円)を納付すれば免状が交付されます。 - 猟友会への入会・狩猟者登録
一般社団法人 北海道猟友会への入会でハンター保険の加入とベテランのサポートが受けられます。毎年の狩猟前に狩猟者登録と狩猟税の納付も必要です。
試験の内容と難易度
狩猟免許試験はどのくらい難しいのか?結論から言うと、きちんと準備すれば合格できる難易度です。
難易度と合格率について
北海道が独自に合格率を公表しているデータは確認できませんが、環境省が集計する全国の合格率はわな猟・網猟で70〜80%前後です。第一種銃猟免許も同水準で推移しています。事前講習会と狩猟読本での1〜2週間の準備で、多くの方が合格しています。
① 知識試験(筆記)
鳥獣保護管理法の基礎知識、猟具の種類と使い方、鳥獣の識別(写真で種類を答える)などが出題されます。
- 問題数: 30問(○×式+選択式)
- 合格基準: 満点の70%以上の正答(21問以上)
- 対策: 北海道猟友会が発行する「狩猟読本」を2〜3回読むだけで十分。動物の分類・足跡・生態の出題パターンは知識試験(鳥獣の知識)総まとめを参照。
- 練習: 無料の練習問題集(380問以上)で本番と同じ三択形式を体験できる。法令・猟具・鳥獣・保護管理の全分野をカバー。
② 適性試験
視力・聴力・運動能力の確認です。眼鏡・補聴器使用可。以下の基準を満たせば問題ありません。
- 視力:両眼で0.5以上(第一種銃猟は両眼0.8以上かつ片眼0.5以上)
- 聴力:10メートルの距離で会話が聞こえること
- 運動能力:歩行・四肢の屈伸・挙手ができること
③ 技能試験(実技)
受験する免許の種類に応じた実技試験です。わな猟ならくくりわな・箱わなの設置・解除、銃猟なら模擬銃の分解結合・鳥獣判別などが問われます。事前講習会で練習すれば十分対応できます。鳥獣判別の対策は狩猟免許の鳥獣判別 完全攻略にまとめています。
難易度まとめ:事前講習会+狩猟読本の自習で1〜2週間準備すれば、ほぼ確実に合格できる難易度です。難関資格ではありません。「難しそう」と思い込みで諦めないでください。
費用の目安(初年度トータル)
狩猟免許取得〜初年度の猟シーズンまでにかかる費用の全体像をまとめました。
| 項目 | 目安費用 | 備考 |
|---|---|---|
| 受験料 | 5,200円 | 北海道収入証紙で納付/一部免除者3,900円 |
| 事前講習会費 | 10,000〜15,000円 | 北海道猟友会主催/参加任意だが強く推奨 |
| 狩猟読本 | 1,000〜2,000円 | 北海道猟友会から購入 |
| 医師の診断書 | 2,000〜5,000円 | 内科等で発行 |
| 免状交付手数料 | 1,800円 | |
| 北海道猟友会入会費・年会費 | 10,000〜30,000円 | 支部によって異なる |
| ハンター保険 | 3,000〜5,000円 | 猟友会経由で加入 |
| 狩猟税(わな猟) | 8,200円(一般) | 猟友会会員は減額あり |
| 初年度合計(目安) | 4〜7万円 | 2年目以降は大幅に減る |
2年目以降は試験費・講習費がかからないため、猟友会年会費+狩猟税の2〜4万円程度まで下がります。
北海道で狩猟するときの注意事項
北海道には本州にはない独自のルールがあります。免許取得前に把握しておきましょう。
① 鉛弾の使用・所持が禁止されています
北海道エゾシカ対策推進条例により、エゾシカの捕獲を目的とした鉛弾の所持が禁止されています(2014年10月〜)。違反した場合は3ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金。銃猟を考えている方は非鉛弾(銅弾等)の使用が必須です。
② 捕獲残滓の放置は禁止・ヒグマ誘引リスク
エゾシカの内臓・血液などの残滓を山中に放置すると、ヒグマを誘引する危険があります。法律で放置は禁止されており、適切に処理する必要があります。
③ 狩猟期間が本州より1ヶ月早く始まります
北海道の狩猟期間は10月1日〜翌年1月31日(本州は11月15日〜2月15日)。エゾシカ管理計画の状況によっては地域・年度ごとに期間が延長される場合もあります。
北海道でのヒグマ猟を目指す方は、ヒグマハンターになるには?の記事も参考にしてください。
実際に受験した体験談を読む
千葉県で第一種銃猟免許を取得した運営者の体験談を公開中です
試験当日の雰囲気、受験者60名中の合否内訳、鳥獣判別でオス・メスを見落とした失敗談など、他サイトでは読めないリアルな一次情報をまとめています。北海道で受験される方も、試験の流れや注意点は共通ですのでぜひ参考にしてください。
取得後の更新手続き(3年ごと)については狩猟免許の更新手続き完全ガイドを参照してください。
よくある質問(FAQ)
Q. 北海道の狩猟免許試験はいつ申し込めますか?
前期試験(6〜8月頃)は4月下旬〜5月中旬、後期試験(11〜2月頃)は9月上旬〜下旬が申請受付の目安です。北海道は事前申請制のため、受付期間内に申請しないと次の試験まで待つことになります。正確な日程は北海道庁の公式案内(外部サイト)で確認してください。
Q. 北海道での狩猟に鉛弾は使えますか?
エゾシカの捕獲を目的とした鉛弾の所持は北海道エゾシカ対策推進条例で禁止されています。銃猟を行う場合は非鉛弾(銅弾等)を使用する必要があります。
Q. 狩猟免許に年齢制限はありますか?
原則として18歳以上が取得要件です。性別による制限はなく、女性ハンターも年々増えています。また、精神保健福祉法や麻薬取締法違反など一部の欠格事由に該当する場合は取得できません。
Q. わな猟と銃猟、どちらを先に取ればいいですか?
初心者にはわな猟免許を先取得するのが一般的なルートです。わな猟は猟銃所持許可が不要で、手続きがシンプル。北海道ではエゾシカの有害鳥獣駆除需要が非常に高く、農家・行政からの協力も得やすい環境があります。銃猟は別途猟銃所持許可が必要で、申請から取得まで最低6ヶ月かかります。
Q. 狩猟免許を取れば今すぐ狩猟できますか?
免許取得後、さらに狩猟者登録(都道府県ごとにシーズン前に申請)と狩猟税の納付が必要です。また猟友会への加入も実質的に必要です。免許取得 = すぐ猟ができる、ではありません。
まとめ
- 北海道の試験は年2回(前期6〜8月・後期11〜2月)、事前申請制
- 受験料は5,200円(北海道収入証紙)/一部免除者3,900円
- 申込先は管轄の振興局 保健環境部 環境生活課(電子申請or郵送)
- 初心者にはわな猟免許が最もおすすめ。エゾシカ駆除の需要が高く活動しやすい
- 銃猟を行う場合は鉛弾禁止(北海道条例)に注意
- 初年度費用の目安は4〜7万円程度(2年目以降は2〜4万円に減る)
- 取得後は毎年の狩猟者登録・3年ごとの更新が必要(更新手続きの詳細)
狩猟の第一歩は狩猟免許から。まず今年の申請受付期間を確認して、行動に移しましょう。
この記事を書いた人
千葉県在住。狩猟免許(第一種銃猟)取得済み。現在実猟に向けて準備中。免許取得の勉強・試験の実体験をもとに、これから狩猟を始めたい人が迷わないよう情報を発信しています。
※ 本記事の情報は2026年5月時点のものです。試験日程・費用・手続きは変更になる場合があります。受験前に必ず北海道庁の公式情報をご確認ください。


