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「狩猟を始めたいけど、何を揃えればいいかわからない」——そんな悩みを持つ初心者ハンターは多いはずです。私も狩猟免許を取得した直後、ネットで「狩猟 装備」と検索しても情報がバラバラで、結局何を買えばいいのか分からず何日も悩みました

この記事では、私が実際に揃えた装備をもとに、狩猟に必要な装備・道具・用品を「安全装備」「フィールドギア」「わな猟道具」「捕獲後の処理道具」の4カテゴリに分けて、目安予算つきで解説します。わな猟の初期費用は10〜15万円が目安。「最初にこれだけ買えば山に入れる」というリストを、実体験をもとにまとめました。

狩猟装備の基本的な考え方と優先順位

狩猟の装備は大きく3つに分類できます。

この順番は重要です。「安全装備」を揃えないまま山に入ることは、自分だけでなく他のハンターや登山者を危険にさらします。まず安全装備を完璧に揃え、次にフィールドギア、最後に猟具という順番で用意するのが正解です。

予算の目安としては、わな猟の場合はすべて合わせて最低10〜15万円を見ておくと安心です。ただし登山をすでにやっている方はフィールドギアが流用できるため、もっと安く済みます。猟銃免許の場合は猟銃本体・ロッカーだけで数十万円かかるため、装備費用は別途必要です。ロッカーの選び方は装弾ロッカーの選び方ガイドを参照してください。

ポイント:装備を揃える前に、まず狩猟免許の取得が必要です。免許の種類(わな猟・網猟・猟銃)によって必要な道具が変わるため、先に取得する免許を決めてから購入を進めましょう。

安全・法律に関わる必須装備

狩猟で最も重要なのは安全です。以下のアイテムは「あったほうがいい」ではなく「絶対に持つ」ものです。

蛍光色ベスト・帽子(法的義務ではないが実質必須)

山中で他のハンターや登山者に自分の存在を知らせるための安全ベストです。猟友会の多くでは蛍光オレンジや黄色のベストを着用することを義務付けています。狩猟中は木々の陰や茂みの中で姿が見えにくくなるため、蛍光色の着用は銃器による誤射事故を防ぐうえで欠かせません。

帽子も同様に蛍光色のものを選びましょう。ベストだけでなく頭部が見えることが重要で、「動く蛍光色=人間」という認識をフィールド全体に伝えます。価格はベストが1,500〜5,000円、帽子が500〜2,000円程度です。

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ホイッスル

遭難時や緊急時に音で位置を知らせます。スマホは山中で電波がないエリアでは使えませんし、バッテリーが切れることもあります。ホイッスルは電池不要で、100〜500円で購入でき、ザックに常時付けておけます。SOSの国際信号(3回連続)を覚えておきましょう。

狩猟者登録証・免許証(法律で義務付け)

狩猟中は狩猟者登録証と狩猟免許証を携帯することが鳥獣保護管理法で義務付けられています。これを忘れると、たとえ免許を持っていても無免許・無登録扱いになる場合があります。罰則の対象になるだけでなく、警察や猟友会からの信頼も失います。

防水の書類ケース(100円均一でも可)に入れてザックの取り出しやすいポケットに常時保管する習慣をつけましょう。狩猟期間(11月〜2月が基本)は毎回必ず確認してから出発してください。

注意:狩猟者登録は毎年必要です。免許は3年ごとの更新ですが、登録証は猟期ごとに取得します。詳しくは狩猟免許取得後に必要な法律知識と更新手続きを参照してください。

ファーストエイドキット

山中では救急車が来ません。ヘリを呼んでも到着まで数十分〜数時間かかることもあります。以下のアイテムは最低限含めておきましょう。

登山用の既製ファーストエイドキット(2,000〜5,000円)を購入するのが手軽ですが、止血帯だけは別途軍用グレードのものを追加することをおすすめします。わな猟では金属ワイヤーを扱うため、指や手を切るリスクが高いためです。

熊スプレー(クマの生息域では必携)

クマが生息する地域での狩猟では熊スプレーを携帯してください。熊スプレーは催涙スプレーの一種で、クマが突進してきた際の最後の手段として有効です。価格は8,000〜15,000円程度。ザックの肩ベルトにすぐ取り出せるよう固定しておきます。

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山を歩くための服装・フィールドギア

狩猟フィールドは整備された登山道ではなく、藪・急斜面・倒木が入り混じった「獣道」が主戦場です。動きやすさと耐久性の両方が求められます。

登山ブーツ(最優先で投資すべきアイテム)

狩猟における靴の選択は安全に直結します。スニーカーや長靴は藪漕ぎや急斜面での滑落リスクが高く、おすすめできません。条件は以下の3点です。

価格帯は1〜3万円が目安です。モンベルやサロモン、スポルティバなどのメーカーから選ぶと失敗しにくいです。「とりあえず安い長靴で」は足首の怪我につながるため避けてください。

ハンティングパンツ・アウター

通常のジーンズやトレッキングパンツは藪で引き裂かれます。ハンティング専用のパンツを選ぶ場合、以下の素材・機能に注目してください。

アウターはフリースや中綿ジャケットを季節に合わせて重ね着するレイヤリングが基本です。狩猟期は11〜2月の寒い時期が中心のため、保温性の高いミッドレイヤーを用意しておきましょう。

ベースレイヤー(肌着)

わな巡回では1日に数時間歩くこともあり、大量に汗をかきます。綿のTシャツは汗が乾かず低体温症のリスクがあります。速乾吸湿素材(ポリエステル・メリノウール)のものを必ず選んでください。メリノウールは保温性と防臭性が高く、狩猟には特に向いています(3,000〜8,000円)。

レインウェア(上下セット)

山での天気は変わりやすく、雨具は「念のため」ではなく「必ず」持つべきものです。防水透湿素材(ゴアテックス・イーベント等)を使った上下セットが理想です。安価なポンチョタイプは藪で引っかかり危険なため避けましょう。価格は1〜3万円程度。

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グローブ

狩猟でのグローブは2種類用意するのが基本です。

この2種類を常にザックに入れておきましょう。止め刺しや解体の際に素手で行うのは衛生上問題があります。

ヘッドランプ

わな猟の朝は早く、夜明け前から山に入ることもあります。また、下山が夕暮れ後になることも珍しくありません。ヘッドランプは必携です。選ぶポイントは以下の通りです。

ブラックダイヤモンドやペツルなどのメーカーが信頼性が高いです(2,000〜1万円)。必ず予備電池も持参してください。

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GPSアプリと紙の地図

山中での迷子は命取りです。スマホにYAMAP(ヤマップ)やジオグラフィカをダウンロードし、オフラインマップを事前に保存しておきましょう。電波がなくてもGPSは動作します。紙の地形図(2万5千分の1)も念のため持参するのがベストです。

ただしスマホはバッテリー消耗が早いため、モバイルバッテリー(10,000mAh以上)も持参してください。

バックパック

20〜30Lのデイパックが汎用性が高く使いやすいです。わな巡回では往復3〜5時間歩くこともあるため、水(最低1L)・行動食・雨具・応急処置セットが収まるサイズが必要です。腰ベルト付きのものだと長時間歩行でも疲れにくいです(5,000〜2万円)。

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アイテム目安価格優先度
登山ブーツ(防水ハイカット)1〜3万円★★★(最優先)
レインウェア(上下セット)1〜3万円★★★
ベースレイヤー(速乾)3,000〜8,000円★★★
ハンティングパンツ5,000〜2万円★★☆
グローブ(防水+使い捨て)1,000〜5,000円★★★
ヘッドランプ2,000〜1万円★★★
バックパック(20〜30L)5,000〜2万円★★☆
GPSアプリ+モバイルバッテリー0〜数千円★★★

わな猟で必要な道具と設置用品

わな猟は猟銃に比べて初期費用が低く、山林を歩き回るフィールドワークが中心のため、初心者が参入しやすい猟法です。わな猟免許を取得したら、以下の道具を揃えましょう。

くくりわな

シカやイノシシの足をワイヤーのループで「くくる」わなです。最もポピュラーなわなで、1個3,000〜8,000円程度。最初は5〜10個から始める人が多いです。設置には以下のものが必要です。

くくりわなの選び方・おすすめ商品についてはくくりわなおすすめランキングにまとめています。初めての1個にどれを選ぶか迷ったらぜひ参考にしてください。

ポイント:くくりわなのワイヤー輪の直径には法定サイズの制限があります(内径12cm以下が全国共通の上限。都道府県によってさらに厳しい規定がある場合も)。購入前に必ず都道府県の規定を確認してください。

箱わな

シカ・イノシシを箱の中に誘導して捕獲するわなです。1台2〜10万円前後します。くくりわなより設置・撤去が手間ですが、非常にシンプルな構造で獲物がかかりやすい利点があります。市町村や猟友会が有害鳥獣駆除目的で貸し出している場合もあるため、地元の農林課に問い合わせてみましょう。

わなの設置・見回りに使う道具

注意:設置したわなの位置を正確に記録してください。わなを放置・紛失すると、非対象の動物や人が誤って傷つく「錯誤捕獲」の原因になり、法的責任を問われる場合があります。毎日〜2日に1回の見回りも義務付けられています。

捕獲後の処理に使う道具

獲物がかかったあとの「止め刺し〜解体〜持ち帰り」のフローにも専用の道具が必要です。この工程の準備不足が原因で、せっかく捕獲した獲物を無駄にするケースは少なくありません。

止め刺し用の道具

捕獲した獲物を素早く、苦しませずに仕留める作業が「止め刺し」です。主な方法と道具は以下の通りです。

解体ナイフ

捕獲した獲物を解体するためのナイフは最も頻繁に使う道具です。以下のポイントで選んでください。

ナイフは砥石で定期的に研ぐことが大切です。切れないナイフは余計な力がかかって怪我の原因になります。

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ロープ・滑車(チェーンブロック)

大型獲物(シカ・イノシシ)の解体は、木に吊り下げて行うのが基本です。以下を準備しておきましょう。

クーラーボックス・保冷材

解体した肉の品質を保つために冷却は必須です。容量30〜40Lのクーラーボックスに保冷剤と一緒に入れて持ち帰ります。外気温が10℃以上ある場合は特に注意が必要で、解体後はできるだけ速やかに冷やしてください。猟期の11〜2月は比較的気温が低いですが、シカが多くかかる秋(10月)は気温が高くなることもあります。

衛生用品

解体作業では血・内臓・体液を扱います。以下を必ず準備してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 最初の予算はどのくらい必要ですか?

わな猟の場合、安全装備・フィールドギア・くくりわな10個・処理道具を一通り揃えると10〜15万円が現実的な目安です。ただし、登山をすでにやっている方はブーツ・ザック・レインウェアが流用できるため5〜8万円程度で済むこともあります。一度にすべて揃えず、まず安全装備と靴を揃えてから少しずつ追加していくのがおすすめです。

Q. 猟友会に入れば道具を借りられますか?

地域によっては猟友会でわな・軽トラ・解体施設を共有しているケースがあります。特に箱わなは個人で購入すると高額なため、まず地元の猟友会や市町村に貸し出し制度がないか問い合わせてみましょう。ただし基本的な安全装備と解体道具は自前で用意するのが礼儀です。

Q. 猟具はAmazonで買えますか?

くくりわなや解体ナイフ、センサーカメラなどはAmazonや農業資材の専門通販サイトで購入できます。ただし猟銃(散弾銃・ライフル)は通常の売買経路では取引できず、別途法的な許可手続きが必要です。詳しくは猟銃免許の取得フローを参照してください。

Q. 女性でも狩猟の装備を揃えられますか?

近年は女性ハンターが増えており、女性向けのハンティングウェアも選択肢が広がっています。特に体格に合ったフィールドパンツやブーツを選ぶことが重要です。モンベルやコロンビアなどは女性サイズのラインナップが充実しており選びやすいです。

【体験談】最初に買って正解だったもの・後悔したもの

私が最初に買って一番正解だったのは防水ハイカットの登山ブーツ(約2万円)。山の中は想像以上にぬかるみや急斜面が多く、長靴やスニーカーでは確実に怪我をしていたと思います。逆に後悔したのは、安さにつられて買った薄手のレインウェア。1回の藪漕ぎで破れて使い物にならなくなりました。レインウェアとブーツだけはケチらないほうがいいです。

まとめ

装備が揃ったら、次は実際のフィールドでの経験を積むことが大切です。まだ免許を持っていない方は狩猟免許の取り方完全ガイドから確認してみてください。免許取得後に必要な法律知識と更新手続きは狩猟免許の更新手続きガイドでまとめています。「銃猟で大型獣を」と考えている方は熊ハンターまでのロードマップも参考になります。狩猟免許を取るか迷っている方は狩猟免許のメリット5選で判断材料を確認できます。銃猟で使う弾薬の保管には装弾ロッカーの選び方ガイド、スコープや双眼鏡の選び方は猟銃用スコープ・双眼鏡おすすめランキングもあわせてチェックしてください。捕獲した獲物の食べ方が気になる方はジビエ完全ガイドジビエ料理の簡単レシピ7選もあわせてどうぞ。

この記事を書いた人

千葉県在住。狩猟免許(第一種銃猟)取得済み。現在実猟に向けて準備中。免許取得の勉強・試験の実体験をもとに、これから狩猟を始めたい人が迷わないよう情報を発信しています。

参考・引用元

※ 本記事の情報は2026年4月時点のものです。法律・規制は都道府県により異なる場合があります。狩猟前に各都道府県の農林水産担当窓口や猟友会で最新情報をご確認ください。

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