「猟銃所持許可って難しそう……」——銃猟に興味はあるけれど、許可を取るハードルがわからなくて踏み出せない方は多いです。

結論からいうと、猟銃所持許可は「難しい」というより「時間・費用・精神的な根気が必要」という性質の手続きです。試験そのものは狩猟免許同様に合格率が高いのですが、ステップが多く、警察の身辺調査・面接・射撃教習など「試験以外の壁」があります。

私自身、千葉県で猟銃等講習会(初心者講習)の筆記試験に合格し、現在も許可取得の手続きを進めています。各ステップを実体験ベースで解説します。

この記事でわかること

猟銃所持許可の全体像:5つのステップ

猟銃所持許可は一発の試験で決まるものではなく、複数のステップを順番にクリアしていく仕組みです。

ステップ内容主な難易度の壁
猟銃等講習会(初心者講習)を受講・筆記試験合格筆記試験(合格率70〜80%)
教習資格認定申請(警察署へ)書類・面接・身辺調査
射撃教習(射撃場で実弾使用)一定の成績(修了認定)が必要
銃砲店で銃を選定・購入予約費用(銃本体20〜100万円+)
猟銃所持許可申請(警察署へ)設備審査(ガンロッカー・装弾ロッカー設置)

注意:猟銃を使って狩猟するには、猟銃所持許可に加えて「狩猟免許(第一種銃猟)」も必要です。許可の全体フローは猟銃免許の取り方 全国版を参照してください。

ステップ1:猟銃等講習会(初心者講習)の難易度

最初のステップが「猟銃等講習会(初心者講習)」です。丸1日の講習を受け、最後に筆記試験(考査)があります。

合格率・試験内容

項目内容
試験形式○×式・多肢選択(約50問)
出題範囲銃の安全管理・法律知識・射撃のルール
合格ライン90%以上正解(都道府県による)
受講料6,900円
合格後にもらえるもの講習修了証明書(有効期間3年)

ポイント:合格ラインが「90%以上」と一見厳しく見えますが、問題は全て講習テキスト(猟銃等講習会テキスト)から出題されます。テキストをしっかり読み込めば合格できる内容です。

私の体験:「聞いているだけでは厳しい」

千葉県での受験経験からいうと、当日の講習を聞いているだけでは合格は厳しいと感じました。講習は情報量が多く、頭に入りきらない部分があります。事前にテキストを1〜2周しておくことが合格への近道です。

具体的な勉強法と当日の流れは猟銃等講習会(初心者講習)完全解説にまとめています。

ステップ2:警察面接・身辺調査の壁

講習会を突破した後、最大の心理的ハードルが「警察の身辺調査・面接」です。ここは「試験」ではなく「人物審査」であり、以下の欠格事由に該当すると許可が下りません。

主な欠格事由

これらに該当しない一般の人であれば、面接自体を「落とされる試練」ではなく「確認の場」として捉えるほうが正確です。ただし警察官が自宅に来て近隣への聞き込みも行うため、精神的な準備は必要です。

身辺調査で実際に聞かれた質問や調査の流れについては猟銃所持許可の身辺調査とは?|体験談で解説で詳しくまとめています。

注意:同居家族の同意書が必要な都道府県もあります。家族に事前に話をしておくことを強くおすすめします。

ステップ3・4:教習資格認定申請と射撃教習

教習資格認定申請

警察の審査が通ると「教習資格認定書」が交付されます。これを持って射撃場で「射撃教習」を受けます。

射撃教習の概要

項目内容
場所公認射撃場(都道府県内の指定射撃場)
使用する銃射撃場が貸し出す猟銃(実弾使用)
費用目安3〜5万円(教習料+弾代)
修了条件安全操作の習得・一定の成績(落第制度あり)

射撃教習は「実弾を使う」という非日常体験のため緊張しますが、指導員がつきっきりで教えてくれます。一発で修了できる方がほとんどですが、成績が基準に達しない場合は再受講になります(追加費用あり)。

ステップ5:所持許可申請

射撃教習を修了すると「射撃教習修了証明書」が交付されます。この証明書と銃砲店で選んだ銃の情報をもって、警察署に所持許可を申請します。

所持許可が下りるまでには、ガンロッカー(銃保管庫)と装弾ロッカー(弾薬保管庫)の設置が必要です。警察官が自宅に来て設置状況を確認します。

費用の総まとめ

項目目安費用
猟銃等講習会(受講料)6,900円
教習資格認定申請手数料8,900円
射撃教習(教習料+弾代)3〜5万円
所持許可申請手数料10,500円
ガンロッカー・装弾ロッカー5〜15万円
銃本体20〜100万円以上
合計目安(銃込み)40〜150万円以上

詳しい費用内訳は猟銃免許取得にかかる費用まとめで解説しています。

狩猟免許との難易度比較

比較軸狩猟免許猟銃所持許可
試験の難しさ★★☆☆☆★★☆☆☆(講習試験のみ)
手続きの複雑さ★★☆☆☆★★★★☆(5ステップ)
費用★★☆☆☆(〜数万円)★★★★★(40〜150万円以上)
期間申請〜取得まで1〜3か月申請〜取得まで6か月〜1年以上
精神的ハードル低い高い(警察審査・身辺調査)

猟銃所持許可の「難しさ」は試験よりも「時間・費用・複数回の警察手続き」にあります。試験そのものは講習会テキストを読めば合格できる水準ですが、全ステップを完走するには強い動機と準備が必要です。

📝 考査の無料練習問題:猟銃等講習会の考査は○×式50問・おおむね45問(9割)の正解で合格です。警察庁公開の基準問題をもとにした猟銃等講習会 考査の練習問題集(461問・無料)なら、本番形式50問の模擬試験まで無料で対策できます。

よくある質問

猟銃所持許可の審査で落ちることはありますか?

あります。欠格事由(禁固刑・精神障害など)に該当する場合や、身辺調査で問題が浮上した場合は不許可になります。ただし一般的な生活を送っている方が落ちることはほとんどありません。

狩猟免許がなくても猟銃所持許可を申請できますか?

所持許可の申請に狩猟免許は必須ではありません。ただし、猟銃を使って狩猟するには狩猟免許(第一種銃猟)が別途必要です。射撃競技目的での所持許可であれば狩猟免許なしでも申請できます。

猟銃所持許可を取るのに何年かかりますか?

最短で6か月〜1年が目安です。講習会の予約が取りにくい都道府県では半年待ちになることもあるため、早めに動き始めることをおすすめします。

まとめ

許可取得の全体フローは猟銃免許の取り方 全国版で詳しく解説しています。

この記事を書いた人

千葉県在住。狩猟免許(第一種銃猟)取得済み。猟銃等講習会の筆記試験に合格し、現在も猟銃所持許可の手続きを進行中。実体験をもとに、これから銃猟を始めたい人に向けて情報を発信しています。

参考・引用元

※ 情報は執筆時点のものです。手数料・手続き内容は都道府県・年度により変わる場合があります。申請前に管轄警察署にご確認ください。

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